アメリカで車が必要になった時に必ず議論になるのが、”購入する”のか”リースする”のか。
日本でも最近になってようやく「リース」というシステムが浸透しつつあるかと思いますが、アメリカではとても一般的です。
リースとは、端的に言うと”車を借りる”ということで、月額料金を払い、年単位で車のレンタルをすること。
今回は、アメリカにて車を買った方がいいのか、それともリースした方がいいのか…について比べてみました。
目次
アメリカで車をリース…特徴&メリットは?
まずは購入をせず、車をリースして乗る際のメリットから…。
- 新車に乗れる
- レンタル(所有しなくていい)
- なのでメンテナンス不要
- 頭金が少なくても大丈夫!
- 月額料金でわかりやすい
リースは、年単位(多いのは2~3年プラン)で新車をレンタルできる制度です。
頭金も、購入することを思ったら、かなり低くおさえることができるので、初期費用をあまりかけず、新車に乗れるのはとても魅力的でもあります。
また、月額料金は車種によって違いますが、大衆車のフォードなどから、高級車のBMWなど、色々な車のリースプランがあるので、自分の好きな車も見つかるかと。
原則リースの契約期間が終われば、車を返却しないといけませんが、その際にその時点での新車をまたリース契約することもできます。(リース期間終了後、そのまま購入できるプランも一部ありますが…割高であまりうまみが無いのでこの記事では割愛)
往々にして、一度リース契約をしてもらったお客様には再度契約してほしいので、ディーラーにリースした車を返却に行くと、次のリース契約時に良い金額を提示してもらえることもあるようです。
さらに、メンテナンス不要!というのも、車のことにあまり詳しくない方には嬉しいメリットではないでしょうか?
何かが故障しても、リース契約をしたディーラーに持ち込めば良いので、メンテナンスの部分ではとても楽です。
何しろ、リースした車はあなたの車ではなく、ディーラーの車なので、故障など面倒なことは、ディーラーが引き受けてくれます。
ただし、ダメージが大きすぎる場合には、修理代金など持ち出しが発生する場合もあるので、注意が必要です。
アメリカで車をリース…デメリットは?
一見、月額料金を払えば、頭金をあまり用意しなくても新車にも乗れて、数年ごとに新しい車にかえられるなんて、とても良い制度のように見えますが、デメリットも結構あります。
- 走行距離に制限がある
- 期限より早く返すとペナルティがある
- オプションを付けると高い!
- クレジットヒストリーが必要
田舎などでの生活では特に要注意ですが、一番ネックになってくるデメリットは、距離制限がある…ということではないでしょうか。
国土の広いアメリカ…特に田舎に住んでいると、自分の走行距離にびっくりします。
ちょっとスーパーまで…と思っていても10キロ以上離れているのですから。
また、通勤や学校への送り迎えもしかり。
高速道路に乗っていかなければならない…となると、毎日何十キロと知らない間に結構な走行距離になっています。
そんなアメリカで、距離制限があるリースは、本当に限られた使い方をする方や行動範囲が限定される方でないと、あまりよい選択肢だとは思えません。
もしも距離制限を超過してしまった場合、1マイル超過ごとにペナルティが課せられる場合もあり、返却時に数千ドル単位で請求された!なんて話も聞きます。
さらに、期限より早く返した場合のペナルティもあります。
もともと3年の契約だったけど、2年半で返却したいと思った場合、返却することはもちろんできますが、その場合にはペナルティとして違約金の支払いが課せられる場合がほとんどです。
具体的な金額は借りていた車種や契約内容にもよりますが、払わなくても良いお金は払いたくないですよね?
アメリカ短期滞在の場合でリースを検討する際には、契約期間を全うできるかどうか、今一度考える必要があります。
また、もしかしたら…と思う場合は、通常の規定よりも短期間のリース契約にできないか…その場合には(リース期間を短くしたら)月額料金はいくらになるのか?などもディーラーに聞いてみると、試算してくれると思います。
更に、ディーラーオプションについてですが、車にはディーラーオプションと言って、工場でつけないといけないオプション(フォグライトやルーフウィンドウなど)のほか、ディーラーでつけてもらえるオプションがあります。
有ったら便利そうだな~と思うオプションもいろいろあるかと思いますが、それを付けるためには別途費用が掛かることがほとんどです。
リースといっても、数年は乗る車なので、好きなオプションを付ければいいのかもしれませんが、自分の車ではないのに別料金でオプションを付けても、いずれはディーラーに返却しないといけない…と考えると、私としては少し無駄に思えてしまいます。
最後にクレジットヒストリー…これはリースの場合にも購入の場合にも、無いと困る項目なのですが、アメリカ滞在歴が短く、クレジットヒストリーがあまりなかったり、クレジットスコアが低すぎると、信用度が低いと判断され、月額料金が高くなります。
クレジットヒストリーとは…についてはコチラをご参照ください⇒【アメリカ生活】無いとすごく困る!クレジットスコアとは
月々の支払額を少なくする手として、ダウンペイメントの金額を増やす…というのもありますが、そうするとリースのメリットの一つである「頭金が少なくても大丈夫!」というのは当てはまらなくなるので、リースのメリットがあまり感じられないようにも思います。
上記のようなデメリットが気にならない(もしくは当てはまらない)方には、”リース”がおすすめです。
まとめると…車を購入するよりもリースにした方がいい方は以下のような方です。
アメリカで車をリース…こんな方におススメ!
- 通勤や買い物にしか使わない人(長距離乗らない人)
- 新しい車に乗りたい人
- 1つの車を乗りつぶそうという気がない人
- 車のこと(メンテとか)よくわからないし気にしたくない人
総合すると、こんな感じです。
あまり長距離乗らないし、行動範囲も限られているし…それに数年ごとに新しい車に乗り換えられるのは魅力的だし…と言って、ずっとリースをしている人も知っています。
また、そんな方が長距離ロードトリップとかに行こうと思ったら、レンタカーを別途借りて行ったりしているので、長距離乗らないといけないことが、ごくたまにしかない場合は、レンタカーを借りれば、距離制限なんてまったく問題ないのかもしれません。
それよりも、メンテナンスが不要だったりするメリットのが大きいと感じる場合は、リースがおすすめです。
アメリカで車を購入…メリットは?
- 車は自分のものになる(所有権は自分)
- もちろん走行距離に制限なし!
- 定額料金が発生しない
- 手放すときに下取りに出せる(お金になる)
反対に、車を購入する際のメリットは、ざっとこんな感じでしょうか。
面倒くさい手続きは必要ですが、ローンを組んで買うこともできるうえ、車は自分の所有物となります。
なので、車の購入代金の支払いが終われば、月額で出ていくお金も発生しませんし、もう乗るのやめた!と思えば、売ってお金に換えることもできます。
デメリット
反対にデメリットは…
- 同じ車に長く乗らないとお得感は無い
- メンテナンスは自分持ち
- 一括で買えなければローンを組まないといけない(面倒くさい)
- 手放す際は売らないといけない
メンテナンスや故障したとき、リースしている車だと、自分の所有物ではないので、ディーラーで全部お世話をしてもらえますが、自分のものだと当然修理もメンテナンスも自分持ち…ということになります。
当たり前なことですが、リースの(全部お任せにできる)車に慣れてしまっていると、やっぱりとても煩わしく感じてしまうものです。
さらに、購入時、一括で買う以外の際は、ローンを組まないといけないですが、それ自体がデメリットというわけでなく、その際の金利がデメリットとなることもあります。
もちろん、ディーラーのキャンペーンなどで、低金利で借りられることもありますが、ローンを組む以上、実際のものの値段よりも多く払うことになってしまうのは仕方のないこと。
さらに、手放す際にローンが残っているとてもややこしいです。
売りたいと思ったときに一番簡単なのは、買い替えの際などにディーラーに持ち込んで、下取りしてもらうことですが、アメリカでは中古車の売買が盛んなので、個人で売った方がかなり金額が良い場合が多々あります。
下取りの際は面倒くさいかもしれませんが、一度ディーラーで下取り想定額を出してもらって、中古車相場と比べてみるのも一つの手です。
リースよりも、車を買った方がいい人
さて、ここまでいろいろとリースと購入について書いてきましたが、実際どんな人は購入した方がいいのでしょうか?
- 長距離乗る
- 別に車は新しくても少し古くてもあまり気にならない
- 車にかかる経費を節約したい
長距離乗らなければいけない方は、リースにしない方が絶対にお得です。
日々の走行距離を想定して、距離制限に引っかからなければ、リースは新車に乗れるし、メンテナンスも楽だし、とてもいい制度だと思いますが、少しでもマイル制限を超過してしまうと、ペナルティを払わないといけないので。
さらに、購入する利点として、長く乗れば乗るほど節約になる…というのがあります。
これはリースではどうやっても太刀打ちできない問題で、購入した場合、たとえローンを組んだとしても、(だいたい60か月=5年くらいのローンが多い)ローン支払いの期間が終われば、車は資産として残ります。
また、自動車ローンの金利も、ディーラーの特別キャンペーンなどで、0%にしてもらえたり、限りなく低金利にしてもらえたりするので、ダメ元で聞いてみるのがおすすめです。
0%での購入の場合なら、ローンを組む大きなデメリットである金利の問題はクリアできますし、その車の購入代金分の支払いを終えた後は、月額決まった金額が無条件に出ていくリースに比べ、お財布の負担も軽くなります。
クレジットヒストリーやクレジットスコアについてはこちら▼▼
どちらも一長一短ですが、リースが良いか、購入がいいかは、車を持つ目的や行動範囲にかかっています。
アメリカの片田舎&寒冷地で主婦が乗る車選びについてはコチラもどうぞ⇒アメリカで車を買う:寒冷地で乗る車…私の外せない条件7つ!
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