シーゲル著「Stocks for the Long Run (5E)」を投資初心者が読んで…備忘録

今年の目標にも掲げた読書…1冊目は投資本にしました。

株式投資でシーゲル流配当金再投資法を用いるに当たって、バイブルのような本!と言われている本書ですが、実際に読んだことがなかったので、読んでみることに。

結構なボリューム&お値段でしたが。(40ドル)

ジェレミーシーゲル教授著…Stocks for the Long Run (5E)

本編全チャプターに渡って、投資期間が長期に渡る場合、いかに株式投資が低リスクで、パフォーマンスもボンド(国債)にもビル(短期国債)にも優っているか…という点について書かれています。

また、リーマンショック後に出版されたエディションなので、リーマン・ブラザーズの破綻についても書かれていて読み物としても面白かったです。

リーマン・ブラザーズはベイルアウトされるべきだったのか…とか、もしAIGが先に破綻していたらどうなっていたのか…とかとか。

今まではインターネットや人から見聞きした情報を元に投資をしてきたので、投資に関する本を読むのは初めてでした。

かなり分厚く、教科書のような本ですが、長期投資をするつもりで株式投資を始めたので、この投資法で今後も大丈夫!と、著者のジェレミーシーゲル教授に背中を押してもらった感じです。

また、経済専攻ではなかった私は、今まで本格的に「世の中のお金」について勉強する機会がなかったので、投資はもちろんですが、世の中のお金の循環に関する基本的なことも網羅しているこの本は、個人的にとても勉強になりました。

「Stocks for the Long Run」読んで…心にとどめておきたいこと

アメリカ株は良い!と巷では聞いていたりしましたが、具体的にどんな市場なのか、あまりよくわからずにいました。

でもこの本を読んで過去のデータや、マーケットの特徴などを知ることができたのは、一番良かったです。

以下、心に留めておきたいことを何点か…。

長期投資に最も有効なのは株式投資

本書では、データに基づいて、長期間の投資をしたとき、短期/長期国債と株式投資とでは、どちらがリターンが多くなるかということについて言及されていますが、結論としては株式投資一択!と。

ただ、長期投資というと、20年や30年…またはそれ以上の長い年月のことを考え、そんなに投資家でいられるのか…と思ったりもしていたのですが、著者のJeremy Siegel教授によると、投資家はHolding periodについて、いつもUnderestimate(過小評価)する傾向があるとのこと。

本文中にも

【引用】”one of the greatest mistake that investor make is to underestimate their holding period”

とありました。

私も間違った認識を持っていましたが、「長期投資で最もリターンが良かったのは株式投資」という結果を導くにあたり、別に一つの銘柄をずっとバイ&ホールドしていないといけない…というわけではないようです。

【引用】”the holding period that is relevant for portfolio allocation is the length of time the investor hold any stocks or bonds, no matter how many changes are made among the individual issues in their portfolio”(ざっくりと…「ポートフォリオに変化を加えようが、どんな株を持っていようが、1つの銘柄をずっと持っていることは重要ではなく、株式投資を行っていた期間が大切」)

とのこと。

まだまだ投資歴は浅いですが、今後もアメリカ生活が続くので、ずーっとアメリカ株で資産運用していきたいです。

気づいた時には20年~30年と経っていることでしょう…。

現在の株価は未来に受け取れるであろう配当金

株価について…、実際どのようにして株の価値(株価)が計算されているのか…など、私はあまり考えたことはなかったです。

投資家として、それではいけないのかもしれませんが。

株価がどのようにして決められているのかについての記述の中で、シーゲル教授は

【引用】”the price of the stock is always equal to the present value of all future dividends, and not the present value of future earnings. earnings not paid to investor can have value only if they are paid as dividends or other cash disbursements at a later date.”(未来に支払われるであろう配当金が今の株価を決める…)

と。

また、配当金を出せば、配当金が出た分だけ株価が下がるのは、当然のこと…さらに本書での次のような一文が気になりました。

配当金として投資家に分配されないお金は”Lost Money”…失われたお金

本書で、John Burr Williams (Theory of Investment Valueの著者)の話がでてきたのですが、彼が言うには

【引用】”if earnings not paid out in dividends are all successfully reinvested at compound interest for the benefit of the stockholder, 中略…, then these earnings should produce dividends later; if not, then they are money lost. earnings are only a means to an end, and the means should not be mistaken for the end.”(配当金として還元されない利益は、再投資され、ゆくゆくは株主に(その再投資された分の)配当金として還元されなければならない。株主に還元されない利益は失われたMoneyである)

…と、こんな風な記述もありました。

未来の配当金が現在の株価を決めるのだとしたら、配当金が出ればその分株価は下がるということですが、企業には「配当金を出さない」という決断もでき、その”出さなかった配当金”の分で、さらなる投資(設備投資や研究開発費に充てたり)を行い、未来に出せるであろう配当金の金額を増やすことにより、株価を上げることができる…ということなのですね。

株価について、それが割高なのか割安なのか、それとも妥当なのか…あまり深く考えず、今までの株価の推移をみてなんとなく自分で決めちゃったりしていましたが、それでは根本的な株価のAssessmentはできていないと。

株式投資において、過去のデータはあまりあてにならず、現在の企業活動の状況(売上、利益、配当などの現在のデータ)と、今後の展望だけで株価を判断する方が、誤った判断につながりにくい…ということかと思いました。

さらに、このようなJohn Burr Williamsの表現を見ると、やはり「企業の利益は投資家に還元されるものだ」ということで、利益を上げている企業の従業員でいるより、投資家でいないと、この普通の労働階級の生活からは到底抜け出せないのかと思います。

AmazonやMicrosoftのようなGreatな会社を立ち上げなくとも…普通のサラリーマンとして人生をスタートしたとしても、この資本主義社会で時間を味方につけて投資を続けていけば、いつか労働階級を抜け出せるかもしれない可能性も残っているので、まだ投資家ではない方も、今すぐ投資家になればいいのに…とさえ思ってしまうのでした。

投資に関する心理学などの話もあって面白い

あまりシーゲル流の投資法には直接的に関係ないかもしれませんが、最後のほうのチャプターには、投資に関する心理学の話なんかもありました。

投資カウンセラーという職業があるそうなのですが、やっぱりメンタルが投資行動に及ぼす影響はとても大きいようです。

投資に関して、問題を抱える方が多いようで、心理学が投資行動にどんな影響を及ぼすのか…など、まだまだ初心者な私としては、同じ過ちを犯さないように、気を付けようと思いました。

また、アメリカの“Adam Smith” (George J.W. Goodmanのペンネーム)は、

【引用】“If you don’t know who you are, this is an expensive place to find out.”(文中の”This”は、株式市場のこと)

とさえ言っているように、自分がどんな人間なのか、投資をしていると本性がわかるというのは、私も感じていました。

周りの情報に流されやすいのか、マイペースに自分を信じて投資を続けていけるのか、口ばかりで実際に行動に移せないのか、有言実行できるのか、失敗を素直に認めて次にいけるのか、いつまでも失敗を引きずってそれが未来のパフォーマンスにも悪影響を及ぼすようなことになるのか…などなど、投資は本当に自分を見つめなおせる良い”場”です。

本を読んでみて

ただ単に資産を増やそうとするなら、本書にも書いてある通り、全世界に長期分散投資で終わり!で良いという感じもしないでもないのですが、それではあまりにもつまらないので、きっと私はこれからも個別株も持ち続けるんだろうと思います。

市場のパフォーマンスに勝つことに意味を見出す方もいらっしゃいますが、私は最終的に豊かな生活が送れれば、市場のパフォーマンスと比べてどうこう…とかはあまり思わないので、マイペースにVTやS&T500のETF以外にもいろいろと興味の赴くままに投資していきたいです。

また、株を買うと、毎日社会のことについて勉強する意欲もわいてくるので…。

ただ、本書でも言及されていた通り、マイルールを持つことは良いですが、基本は長期分散投資で愚直にそのルールに従って投資していくことが重要…と。

そこは、ちゃんと守って、ギャンブル的な投資はしないように心がけたいです。

この「Stocks for the Long Run」…一番最初に読む投資の本としてはとても良かったです。

かなり多くのトピックを幅広くカバーしているので、もっとここが知りたい!となった時は、そこを重点的にカバーしたほかの書籍を見ればいいのかと。

どうやら長期投資は高い確率で高リターンが望めるらしい…株ってそんなにギャンブルじゃないのかも!と思っているけど、なぜそうなのかよくわからない…なんて感じだった私には、とても良い本でした。

ボリューム的にはかなりヘビーでしたが、グラフや表もふんだんに使われていて、わかりやすかったです。

ただ、結論だけサーーーっとカバーしたい場合は、各チャプターの「Conclusion」と総合まとめ的な最終チャプターだけ読めばいい気がしますが、どのチャプターもトピックがハッキリ提示されていて、データによる裏付けや、歴史など、関連する事柄について、それぞれ簡潔にまとめられて載っているので、とても読みやすかったです。

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