リファレンスチェック…あまり耳馴染みがない方もいらっしゃるかもしれませんが、アメリカの企業や、日本に拠点を持つ一部外資系企業などでは、一般的に取り入れられている採用選考方法です。
リファレンスチェックとは…端的に言うと、あなたのことをよく知る人から「この人はちゃんとした人です」という言葉を一言もらう…というもの。
企業側が採用活動を行う際に使う”口コミ”のようなものですが、アメリカではこのリファレンスチェックがとても大きな意味を持つ場合があります。
日本ではあまりなじみのないリファレンスチェックですが、アメリカで就活する際や、アメリカでの転職活動において、内定獲得への大切なステップの一つなので、記事にしようと思います。
目次
リファレンスチェックのタイミング
多くの会社の場合は、インタビューを何回か実施して選考がある程度進んだのち、「この人いいかも!」と思ったタイミング…もしくは、内々定を出すタイミングでリファレンスチェックをするところが多い印象です。
ただタイミングは、リファレンスチェックに対してどのくらい重きを置いているのかにもよるので、会社ごとに違うと思っておいた方がいいでしょう。
リファレンスチェックを大変大切にしている会社の場合は、内々定の決断を下す前に行うことが多いですが、リファレンスチェックはあくまで参考までに(外れくじを引かないために)と思っているところは、すでに内々定の決断を下した後、バックグラウンドチェックと同じタイミングですることが多いようです。
リファレンスを提出してくださいと言われたら?
転職/就職したいと思っている会社から「リファレンスを提出してください」と言われたら、あなたの働きぶりをよく知る人の名前と連絡先を会社に伝えないといけません。
1人!と言われる場合もあれば、5人提出して…!と言われることもあります。
リファレンスチェックでは何を聞く?
リファレンスチェックは主に電話で行われますが、一体どんな質問が出るのでしょうか?
会社によってテンプレートが決まっているようですが、内容としては以下のような感じ。
- どんな人ですか?…真面目、ムードメーカーなどなど
- どのような関係ですか?…上司と部下など
- 勤務態度はどうですか?
- 周りの評価はどんな感じですか?
- 部下/上司との関係性は良好?
- 成績は良かったですか?
- 授業態度は良かったですか?(学生のみ)
などなど、あなたに関する様々なことが聞かれます。
私もリファレンスを頼まれたことがありますが、やはり人物像についてや勤務態度については、雇う側としたら一番気になるところ。
徹底的に聞いてくる会社もあります。
アメリカで働くということ―ビジネスマンとその家族のために (サンマーク文庫)
リファレンスを頼むなら?
いろいろとあなたについて聞かれるリファレンスですが、だれに頼むかがとても重要になってきます。
学生の場合:教授、バイト/インターン先の上司、すでに社会に出ている先輩など…
学生の方はリファレンス…といっても、あまり社会への人脈がないかと思います。
その場合まずは、あなたのことをよく知っていて、一番よく面倒を見てくれている教授などに頼みましょう。(原則、親族はリファレンスとして提出できませんので注意が必要です)
また、インターンをしたことがある場合は、インターン先の上司の方に頼むのもとてもいいです。
あとは、サークル活動を一緒にしていた先輩で、すでに社会に出ている方なども候補に入れることができるかもしれませんが、「サークルの役員を一緒にやっていた」などの理由付けがとても大切です。
とにかく、学生さんの場合リファレンス候補がとても少ないかと思いますが、教授やバイト先/インターン先の上司を総動員してリファレンス枠を埋めましょう。
社会人の場合:元上司、取引先、同僚など
あなたの働きぶりをよく知る人のリファレンスが重要です。
一番良いリファレンスとなってくれるのは、あなたのことをよく知る上司の方(あなたに対してポジティブな印象を持っている上司限定…)。
次に、取引先の方で、信頼関係が築けている方も、候補に入れていいかと思います。
が、あまり距離が近くないと「なんで僕/私に…?よっぽどあの人は社内に見方がいないのか?」と思われてしまうので、取引先の方にお願いするときは距離感が大切です。
あとは、一緒に働いたことのある元同僚など。
ただ、一つ注意が必要なのは、同僚などあまりに近い人だと、あなたの足を引っ張りたい人も居るかもしれません。
そんな隠れた敵に頼んでしまわぬよう、気を付けましょう。
また、よっぽどのことがない限り、現職の上司や同僚から良いリファレンスをもらうことは難しいかと思います。(転職活動は秘密裏にすることが多いと思うので…現職の方にリファレンスを頼むと転職活動が一発でバレますので。)
リファレンスチェックのために準備すること
アメリカは転職社会なので、キャリアを築くうえで、誰とつながっているかがとても大切になってきます。
自分のキャリアを築きつつ、人とのネットワークを構築していくことで、自然とリファレンスの層も厚くなっていくことでしょう。
日々の生活の上で、今転職活動をするとしたら、誰にリファレンスを頼もう…とか、新しく出会った人がいたら「この人からリファレンスもらえたら最強かも!」とか…いろいろと考えるようになります。
リファレンスをもらうための準備とは、人間関係をしっかり築く…ということに尽きると思います。
誰とでも仲良くすることは重要ではありませんが、少なくとも何人かは(特に上司)あなたに良い印象をもっている状況を作ることはとても重要です。
リファレンスをただ頼むならだれでもいいのかもしれませんが、リファレンスがあなたの転職活動にプラスになることを言ってくれる状況を作るためには、日々ちゃんと仕事をして、一歩一歩関係性を築き、信頼関係を維持することが一番の近道と言えます。
好きなボスがいたら、リファレンスのお願いをする!
また、私もいつもすることですが、好きなボスや「あ、このボスに私気に入られているかも!」と思った場合は、先にリファレンスをお願いしてしまいます。
ボスに限らず、取引先の方である程度仲良くなったりしたら「私が転職するときはよろしく頼みます!」と。
そうすることで、いざ転職!となった時に困らないように、心がけています。
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リファレンスを頼まれたら?
逆に、元同僚や元部下、または取引先の方からリファレンスを頼まれることもあるかもしれません。
リファレンスを頼まれたら、まずは可否を伝え、リファレンスをしてもいいと思うなら、連絡先(普通はメールアドレスと電話番号)を先方に伝えてもいいよ!と言いましょう。
アメリカでは大層なことではなく、みんな持ちつ持たれつの関係なので、あまり気負いすることはありません。
また、リファレンスを頼まれることは光栄なことだと私は思います。
よっぽど相手との嫌な思い出がない限り、私はすべて「おっけ~」と二つ返事で引き受けます。
リファレンスチェック…まとめ
リファレンスチェックが大きく採用に影響する場合は少ないかもしれませんが、リファレンスチェックで採用に至らない場合もあるようです。
最後に候補者が2人いるけど、リファレンスチェックして人柄や働きぶりなどを聞き出してから決めよう…なんてこともあるみたいですし。(採用担当者談)
また、内々定後のリファレンスチェックの場合、内定取り消しとならないとも限りません。
なので、抜かりなく準備するのが得策です。
皆さんの就職/転職活動が成功しますように。。。
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