【実体験】アメリカに住みたい!?留学前に考えたいビザの話

アメリカに住みたい!という方で、まずはアメリカ留学をしよう…と考える学生さんも多いかと思いますが、アメリカに住みたい!となった場合、誰もがぶち当たる問題はビザ。

日本国民が違う国に行って、しかもその地で”住みたい”という場合は、その国の居住ビザなるものを取得しなければなりません。

旅行で使う観光ビザと違って、居住ビザは国内で仕事ができたり、商売ができたり…滞在できる期間に制限がなかったり…と、「居住」ビザの名の通り、その国に行って住むためのビザです。

そしてこの居住ビザ、年々取得が難しくなっていると聞きますが、アメリカの場合は留学する時点で、かなり先までの見通しを立ててから留学しないと、私たちのように、数年単位で…下手したらもっと長い年月をビザ取得までに費やさなければならなくなるかもしれません。

この記事では、私たちがF-1ビザ(学部)からF-1ビザ(大学院)を再度とり、OPTを経てH-1B、そして最終的に永住権まで取得した体験を記したいと思います。

留学~移住までの大まかな流れでしかないですが、今後アメリカに住んでみたいな…と考える学生さんたちへ、少しでも参考になれば幸いです。

※F-1~永住権まで…と、ビザの話をつづろうと思いますが、別途、永住権のみ、取得プロセスについて別記事に取得までの所要時間などをまとめました。永住権取得プロセスに興味のある方はこちらもどうぞ▼▼

アメリカ永住権:雇用ベースグリーンカード各プロセス所要日数【完】

目次

アメリカ留学に必要な学生ビザ…F-1取得

F-1ビザはアメリカ留学に必要なビザ…アメリカ留学を考えている方には、お馴染みのビザかと思います。

留学から就職、移住までを考える方が、一番最初に取得しなければいけないのはこのビザです。

F-1ビザは、学校から合格通知をもらうと同時に手続きを始めますが、必要書類としては、

  • オンライン申請書DS-160フォーム( DS-160ウェブページ
  • パスポート(6か月以上有効期限が残っているもの
  • 過去10年間に発行された古いパスポート
  • 証明写真1枚
  • 面接予約確認書(面接予約はこちら
  • I-20
  • I-901 SEVIS費確認書(SEVIS費用支払い確認)
  • そのほか残高証明や通帳など

私たちも、まずは合格通知をもらい、行くことに決めた大学からI-20という書類を発行してもらいました。

そして在日アメリカ大使館のホームページからオンラインで申請をして、更に面接予約をします。

面接までに必要な書類をそろえて持参…というシンプルな流れですが、証明写真に細かい規定があったり(しかもちょこちょこ変わる…)各々、状況によって補足準備書類が必要になったり…面接が先まで予約がいっぱいだったり…と、いろいろアクシデントがつきものなので、余裕をもって行動しないといけませんでした。

また、一緒にアメリカに行く家族がいる場合などは、追加で家族分の書類も必要となってくるので、在日アメリカ大使館の公式ホームページなどをご参照くださいませ。

F-1申請後…却下されるときもある?

学生ビザを申請したときに、とても心配だったのは「もしダメ!って言われたらどうしよう…」ということ。

きっとF-1ビザを申請しようと思っている学生さんはみんなこの不安を感じているかと思いますが、私の周りで

  • ちゃんと準備された必要書類
  • ちゃんとした大学に行く計画
  • ちゃんとした学部で勉強する計画
  • ある程度の残高
  • しっかりした受け答え

で、落ちた人はいませんでした。(ちゃんとした大学/学部…は、主観的な部分が大きいかもしれませんが、結構面接官によってもツッコミどころなど違うと聞きました。ビザ取得は本当に運に左右されるところが大きいのかもしれません。)

が、最近の子たちの話を聞くと、F-1ビザの取得も少しずつハードルが高くなっているのだとか。

また、私が面接を受けた時の話は…かなり大昔のことで、少し記憶があいまいなのですが、今はあまり「卒業後アメリカに住みたい!」なんてことは言わないほうがいい…との話も聞きます。

その時その時のアメリカの政策により、ビザの取得難易度が変わるかと思いますが、これからこの記事に出てくるH-1Bと永住ビザ(グリーンカード)に比べたら、F-1ビザの取得はかなりらくちんなハズ。

全体的に、準備書類も取得プロセス自体も、何一つトリッキーなところはないので、サクサク進みましょう。

F-1ビザで無事留学&卒業予定…その後の就労はOPTで

私たちは、学部でF-1ビザを取りましたが、学部卒業後、いったんアメリカ出ました。

そして、また大学院でF-1ビザを再度取得。

学部卒業から大学院入学まで、さらにちょっと時間を要したので、アメリカで働き始めるまでに学部卒業から数年かかっています。

「アメリカで働きたい&住みたい」と思っている方で、大学院行くつもりがない方は、F-1ビザを学部で取得したら、卒業後はすぐにOPTで働くのが、アメリカ移住への近道かと思います。(大学院に行く場合は、F-1(学部)⇒F-1(院)⇒OPT)

OPTとはOptional Practical Trainingの略で、自分の専攻と関係ある分野で、1年から最大2年(理系)の実地研修が行えるという制度です。

ただし、”専攻と関係ある分野”という縛りがあったり、雇用主を自分で見つけてこなければならなかったり…と、いろいろな条件が重ならないといけません。

OPTについて詳しくはこちら←USCISの公式ホームページへ飛びます。

OTP取得までも一苦労…雇用主を探そう!

OPTで働くことはそこまで大変なことではないかもしれません。

ただただアメリカで働いてみたい!と思った場合、手あたり次第あたってみるのもいいですが、今後長くアメリカで働きたいと思った場合は、雇用主の選択がとても重要です。

なので、その先…を踏まえての”OPT”受け入れ先探し…は、ハードルがグッと上がって、私たちもここに苦労しました。

というのも、専攻に関係あるというのも大事ですが、H-1Bなどのビザサポート有りの雇用主を選ばないと、OPT後、また違う雇用主(ビザサポート有り)を探さないと、帰国の一択になってしまいます。

ちなみに、私たちの場合は、理系の専攻でしたが、周りを見ても”専攻と関係ある”分野であれば、エンジニアや研究者系の職種はもちろん、テクニカルセールスなどの営業職などでも、OPTが出ているようでした。

また、理系の学部へ行き、MBAなどの文系の大学院へ行った場合も、職種は文理問わず、OPTが出た例を見聞きしました。

ということで、OPTの受け入れ先を見つける時に一番大切なことは、OPTの先(就労ビザ=Hビザ)につながりそうな雇用主かどうか。

私たちはOPT⇒H-1B⇒永住権まで考えて、ビザサポート有り&永住権サポート実績有りの会社を選び、今に至ります。

留学生を受け入れている大学では、必ず何かしらのOPT説明会なるものがあるかと思いますので、OPTに関する情報収集、在学中は(フレッシュマンから!)積極的にしていきましょう。

運が良ければ、同じ雇用主で、インターンシップやCo-op⇒OPT⇒H-1B⇒永住権と、ステップアップがタイムロス無く、スムーズにできるかもしれません。

OPTで働き始めたら…次の関門はH-1Bビザ

OPTは、その名の通りトレーニングのための滞在/就労許可なので、OPTでずっと働き続けることはできません。

OPTは労働ビザ取得までの空白期間を埋めるために使います。

労働ビザ=H-1Bビザ…これがまた厄介なビザで、コレ…1年間のうちに申請できる期間が限られているのですが、毎年申請の受付が開始されると、ほんの数日でキャパいっぱいになり、受付が締め切りになるのです。

なので、受付開始日に合わせて書類などを準備する必要があります。

私たちの場合は、H-1Bの取得時に、すでに永住権申請を同じ雇用主でしようと考えていたので、OPT中にはもうH-1B取得⇒永住権取得までお世話になる弁護士を雇うことにしました。

雇用主によっては、就労ビザや永住権などについて、その会社お抱えの弁護士さんが面倒見てくれる場合もあるのかもしれませんが、私たちは別途、移民専門の(雇用主とはなにも利害関係のない)弁護士さんを自分たちで雇うことにしました。

ここで一つ…H-1Bビザは選考過程で「抽選」という要素が入ってくるので、書類をすべて準備して、条件もすべて満たしているからと言って、H-1Bビザが取得できる…とかではないのです。

なので、私たちも不確定要素が多い中、移民専門の弁護士さんと一緒になって、H-1Bから永住権の取得までを考えて準備を進めました。

ですが、後々考えると、この時決断できたおかげで、就労ビザ⇒永住権取得プロセスが、すごくスムーズにいったと思います。

H-1B取得から永住権申請まで

H-1Bを申請後、抽選に当選して、無事H-1Bビザが取得できたら、今度はすぐに永住権の申請準備に入りました。

H-1Bビザは移住を見据えた人にも下りるビザなので、永住権の申請を続けてすることができますが、アメリカの労働ビザの中には、永住権の申請が直接できない場合もあるので、注意が必要です。

「アメリカ国内で働ける」ビザといっても、いろいろ種類があり、H/E/L/Oなどは直接永住権申請ができますが、アメリカ国内での研修目的のビザ(OPTやJビザなど)は、Hビザなど就労ビザの前段階に当たります。

私たちの場合は、H-1B取得後数か月と経たずに、永住権の申請を同じ雇用主で始めました。

永住権申請プロセスについて、詳しくはこちらまで▼▼

アメリカ永住権:雇用ベースグリーンカード各プロセス所要日数【完】

と、ここまでF-1ビザから永住権を取得するまでの流れをざっくりと書きましたが、大学卒業後にアメリカに住みたいと思っているなら、アメリカ留学する時点からよ~~く考えないと、本当にすぐ数年経ってしまいます。

その間、OPTやH-1Bでアメリカ国内に滞在&就労できていればいいですが、もしF-1ビザで留学後、いったん日本に戻るとなると、アメリカに戻ってくるのはかなりの労力と運が必要かと思います。

アメリカに住みたい!と思って、アメリカに留学しようと決意したら、すぐに今後のプランについて、考えることをお勧めします。

私たちの場合は、永住権の取得を考えてから、5年ほどでやっと手元に永住権が届きました。

5年と聞くと長く感じるかもしれませんが、アメリカでの永住権取得を考えたときの”5年”は、平均的な長さかと。

そして何よりも、時間とお金をかけたからといって、誰もが移住できるわけでもありません…(運が必要!!)

アメリカ留学の時点で移住を考えているのであれば、少しでも可能性を高めるべく、計画的に行動するのが得策です。

※ここに書いてあることは体験談です。

移民法はすぐに変わってしまうので、注意が必要です。

この記事の情報は参考までにしていただき、必ずUSCISで最新情報をチェックしてください。

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