※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、税務・投資・法律に関する助言(アドバイス)ではありません。
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我が家は2038年のアーリーリタイアを目標に資産形成をしていますが、「そもそもアメリカで普通にリタイアするには何がどれくらい必要なのか?」を、最新のデータをもとに一度整理してみようと思います。感覚論ではなく、なるべく公的な統計や大手金融機関の調査を引用しながらまとめました。
目次
アメリカの「リタイア年齢」はいつ?
アメリカには日本のような一律の定年制度がありません。目安になるのはソーシャルセキュリティ(公的年金)の受給開始年齢で、SSA(社会保障庁)によると、1960年以降生まれの満額受給年齢(Full Retirement Age)は67歳です。
受給は62歳から可能ですが、67歳満額の人が62歳で受給を始めると30%の減額が一生続きます。逆に70歳まで遅らせると満額から24%増額されます。いつから受け取るかで生涯の受給総額が大きく変わる、アメリカのリタイア設計で最初に押さえるポイントです。
ソーシャルセキュリティだけで暮らせる?
では、その公的年金はいくらもらえるのでしょうか。SSAのデータによると、2026年1月時点の退職給付の平均は月額約2,071ドル(SSA、2.8%のCOLA調整後)。年額にして約24,850ドルです。
夫婦2人分でも年5万ドル前後。アメリカの物価と医療費を考えると、ソーシャルセキュリティ「だけ」で以前と同じ生活水準を保つのはかなり厳しい、というのが実情です。だからこそ401(k)やIRAでの自助努力が前提の制度設計になっています。
みんな実際いくら貯めている?
FRB(米連邦準備制度理事会)の家計調査「Survey of Consumer Finances 2022」の分析(米議会調査局)によると、リタイア口座を持つ世帯のうち、リタイア直前の55〜64歳世帯の口座残高の中央値は約18.5万ドル。全世帯で見ると中央値は約8.7万ドルまで下がります。
後述の「必要額」と見比べると、多くの世帯で準備が足りていないのがアメリカの現実です(だからこそ早く始めた人が有利、とも言えます)。
いくらあればリタイアできる?
よく使われる目安が「4%ルール」。年間支出の25倍の資産があれば、毎年4%ずつ取り崩しても資産が約30年持続する可能性が高い、という1994年のウィリアム・ベンゲン氏の研究に由来する経験則です。年間支出6万ドルの世帯なら150万ドル、という計算になります。
さらに見落としがちなのが医療費。Fidelityの2025年調査によると、65歳でリタイアする人がリタイア後に必要な医療費は1人あたり平均17万2,500ドル、夫婦なら約34万5,000ドル(税引後・介護費用は含まず)。Medicareがあっても、これだけの自己負担を見込んでおく必要があります。
2026年、税優遇枠はここまで使える
必要額を貯める最大の味方がIRAや401kなどの税優遇口座です。IRSの発表によると、2026年の拠出上限は401(k)が年24,500ドル(50歳以上はキャッチアップ込みで32,500ドル)、IRAが年7,500ドル(50歳以上は8,600ドル)。夫婦でフル活用すれば年6万ドル以上を税優遇付きで積み立てられます。
まずは勤務先の401(k)マッチング上限まで、次にIRA、余力があれば401(k)の上限まで…という順番が定番です。
我が家のリタイア準備の管理方法
ここまで数字を並べましたが、大切なのは「自分の場合はどうか」。我が家は無料アプリのEmpower(旧Personal Capital)のRetirement Planner機能で、現在の資産と積立ペースならリタイア後の資金が足りるかを定期的にシミュレーションしています。口座を連携するだけで、モンテカルロ分析に基づく「リタイア成功確率」を出してくれる優れものです。
使い方や登録手順は以下の記事にまとめているので、「自分のリタイア準備は足りてる?」が気になった方はぜひ。
※無料で利用できます(英語のみ・日本語非対応)
まとめ:数字を知れば、やることはシンプル
満額受給は67歳、公的年金の平均は月2,071ドル、医療費は1人17万ドル超、そして貯蓄の中央値は必要額に遠く及ばない…と、数字だけ見ると厳しい現実ですが、裏を返せば「公的年金をあてにしすぎず、税優遇枠を早くから使い、進捗を見える化する」という王道をコツコツやるだけで、平均から大きく抜け出せるということでもあります。我が家も2038年のゴールに向けて、引き続き積み立てていきます。
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